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アルミニウムのレーザー加工について

このページでは、レーザー加工でアルミニウムを利用する際のポイントや、アルミニウムのレーザー加工で用いられる加工機の特徴などを解説しています。アルミニウムのレーザー加工を業者へ依頼する前に基本を把握しておきましょう。

レーザー加工におけるアルミニウムの特徴

アルミニウム(Aluminum:Al)は日本の1円玉の素材としても使用されている身近な金属であり、軽く、柔らかく、展性も高いとして様々な業界や目的で利用される素材です。アルミニウムの比重は鉄(Fe)の35%であり、同じ体積であれば大幅に重量を軽減できることがポイントです。

また、アルミニウムは熱伝導に優れており、溶接性や耐蝕性、成形性など優れている特性が少なくありません。そのため電気機器の筐体や自動車部品、航空機・船舶・鉄道車両などのパーツなど、色々なものに利用されていることが特徴です。

なお、表面が鏡面加工されているアルミニウムはレーザーを反射しやすくなってしまうため、レーザー切断などが行いにくくなっています。その他、けがきができなかったり、熱変形が起こりやすかったり、バリの発生頻度が高いといったデメリットもあります。

アルミニウムに用いられるレーザー加工機

アルミニウムをレーザーによって切断加工する場合、一般的に用いられるレーザー加工機としてはCO2レーザー加工機とファイバーレーザー加工機が使われることが重要です。

ただし、CO2レーザー加工機ではアルミニウムのレーザー切断で注意すべきポイントもあります。

CO2レーザー加工機

CO2レーザー加工機はCO2(二酸化炭素:炭酸ガス)を媒質として使用したレーザー加工機です。発振器の中に炭酸ガスが充填されており、励起されたレーザーが出力ミラーから取り出され、さらに複数のミラーを反射して加工ヘッドまで電送されます。

アルミニウムをレーザー加工する場合、そもそもアルミニウムの表面が鏡面仕上げなどによって光を反射しやすい状態になっていると、切断するために発したレーザーがアルミニウムの表面で跳ね返って加工機へダメージを与えることがあります。

そこで、CO2レーザー加工機でアルミニウムをレーザー切断したい場合、反射してきたレーザーを遮断するような機構を搭載したレーザー加工機を利用しなければなりません。また、アルミニウムのレーザー加工を業者へ依頼する場合、まずアルミニウムに対応可能かどうかをチェックしておきましょう。

CO2レーザー加工機で行うアルミニウム切断の特徴

CO2レーザー加工機でアルミニウムを切断加工する場合、あらかじめ注意しておくべきポイントが少なくありません。また、CO2レーザー加工機でアルミニウムを切断すると、断面にギザギザの筋のようなものが生じるため、場合によってはその後に表面処理を行い切断面を綺麗に仕上げる必要があります。

CO2レーザー加工機で切断できるアルミニウムの板厚はおよそ「t0.1~t6.0mm」程度になっていますが、実際に対応可能な範囲については改めて業者へ問い合わせてください。

ファイバーレーザー加工機

ファイバーレーザー加工機は光ファイバーを利用しているレーザー加工機であり、複数の発振器から出力されるレーザーを光ファイバーで1本にまとめた上、小さな焦点に高出力のレーザーを収束できる点が特徴です。そのため、CO2レーザー加工機で対応できないケースであっても、ファイバーレーザー加工機であれば切断などの加工を実現できる可能性があります。また、切断面が美しく整えられて仕上がることも特徴です。

高出力のレーザーで素早く加工できるため、例えばCO2レーザー加工機では反射率が高くて対応できないアルミニウム材であっても、ファイバーレーザー加工機であればリスクを抑えて速やかに加工できるかも知れません。

ファイバーレーザー加工機で行うアルミニウム切断の特徴

ファイバーレーザー加工機によってアルミニウムを切断した場合、加工時間が短く、切断面が均一に仕上がって、さらにバリや歪みといった問題が生じにくいなどのメリットが挙げられます。加えてファイバーレーザー加工機はエネルギー効率が良く、CO2レーザー加工機よりもコストパフォーマンスに優れていることが重要です。

切断面が美しいため加工後の表面処理コストも抑えられます。

レーザー加工できる主なアルミニウムの種類

A5052

アルミニウムを利用した合金として代表的な素材が「A5052」です。強度と切削性のバランスが良く、アルミニウム合金として広く普及しています。

A5052はアルミニウムへマグネシウムを添加しており、アルミニウムをそのまま使用するよりも溶接性や耐蝕性、強度といった面で向上していることがポイントです。

A1050

「A1050」はアルミニウム材の中でも、純度99.50%以上のアルミニウムを含有しており、一般的に「純アルミ」として扱われています。純アルミは柔らかく、アルミニウム合金と比較して強度面で劣るものの、曲げやすく延ばしやすく、熱伝導性や導電性に優れているため利用の幅が広くなっています。また、比重が軽いことも特徴です。

A2017

「A2017」は「ジュラルミン」と呼称されることもあるアルミニウム合金であり、熱処理によって強度を高められていることが強みです。2000番台のアルミニウム合金には銅やマグネシウムが含有されており、全体的に強度が高くなっています。

反面、加工性が低くなっており、耐蝕性や溶接性で他のアルミニウム合金に劣る場合もあります。

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