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銅のレーザー加工について

このページでは、銅を素材として行われるレーザー加工について、レーザー加工における銅の特徴や、銅へレーザー加工を行う際のポイントなどをまとめています。レーザー加工の素材の特徴を比較検討したい方は参考にしてください。

レーザー加工における銅の特徴

銅は金属表面の反射率が高く、レーザー加工が難しいとされる金属素材です。また、銅は導電率や熱伝導率が高く、レーザー加工による熱の影響で反りや歪みが生じやすいということも無視できません。

一方、銅は様々な業界や分野において利用メリットの多い金属であり、加工精度が優れているレーザー加工と上手に組み合わせることで幅広い目的での利用価値を追求できることも重要です。

また、レーザー加工に用いられる銅には複数の種類があることもポイントです。

銅と一口に言っても素材の種類ごとに性質が異なっており、個々の素材の特性を理解した上で適切なパラメータの設定などができる業者に依頼することが必要といえるでしょう。加えて、銅そのもののコストの高さにも配慮することが大切です。

レーザー加工できる主な銅の種類

無酸素銅(C1020)

純度99.96%を超えている、酸化物を含まない高純度の銅を「無酸素銅」と呼びます。他の元素が添加されておらず、様々な銅の中でも特に導電性や熱伝導性に優れており、高温下においても水素脆化が発生しないことも特徴です。そのため、レーザー加工の難易度が高くなってしまうものの、適正に活用すれば銅の素材としての特性を活かした利用ができます。

なお、無酸素銅は粘り気が強く、切削性があまり良くないといった点も重要です。

タフピッチ銅(C1100)

タフピッチ銅は純度99.9%以上の純銅でありつつ、およそ0.02~0.05%の酸素が残留されている銅となっています。レーザー加工を含めて様々な加工現場で用いられる銅素材のなかでも入手が簡単であり、工業分野でも産業分野でも幅広く利用されていることが特徴です。

タフピッチ銅は耐蝕性や耐候性、展延性にも優れている銅であり、色々な用途や目的で使えることが魅力です。一方、600℃超での加熱では水素脆化によって亀裂が発生する場合もあり注意しなければなりません。

りん脱酸銅(C1220)

溶解中にリンを使って酸素を除去した純銅(純度99.75%以上)がりん脱酸銅です。無酸素銅やタフピッチ銅と比較して銅としての純度は低いものの、加熱による水素脆化が起こらないため、溶接加工やろう付けなどに適していることが特性です。

また、延伸性にも秀でており、曲げたり絞ったり押し広げたりと色々な金属加工や機械加工へ活用できることも無視できません。りん脱酸銅の用途としてはガス管や建築資材、風呂釜、熱交換器など色々なものが挙げられます。

主な銅加工の種類と特徴

切断加工

工業分野や産業分野における機械加工・レーザー加工などに関して、切断加工は最も一般的な加工方法の1つです。

切断加工は文字通り、金属の板や部品を任意の形状やサイズに切断して、次の工程へ進めるために行われます。

レーザー加工ではレーザーのエネルギーを集中させて、照射部位の金属を蒸発させることで金属を切断します。レーザー切断は高精度な切断加工を可能にしますが、銅を素材にする場合は熱の影響などを考えなければなりません。

曲げ加工

銅を活用した金属加工として曲げ加工も一般的です。銅は柔らかく、曲げ加工そのものは難しくありません。ただし、曲げやすくゆがみやすい素材だからこそ、精密加工を実現するにはノウハウを有している加工業者でなければ難しく、銅の曲げ加工を依頼するのであれば実績のある業者を選ぶことが必要です。

銅の曲げ加工では金型を用いたベンダー加工が一般的ですが、金属の延びやすさや変形から元に戻ろうとする性質などを含めて設計することが求められます。

溶接加工

溶接加工はガスや電気、レーザーといったものを使って熱を発生させ、その熱で対象の素材を溶かして接合する加工方法です。同じ素材同士を接合したり、異なる素材を溶かして接合したりと、溶接加工にも複数の種類が存在します。

ただし、熱伝導率が高い銅の場合、熱を与えても熱が拡散してしまって目的の部分だけを溶接することが困難です。そのため、銅の溶接加工を行いたい場合、高出力のレーザー加工機によって短時間での溶接を行ったり、熱集中率に優れたガス溶接が用いられたりします。

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