このページでは、レーザーの2次元走査に利用するための特殊レンズ「fθレンズ」について、その仕組みや用途などを解説しています。レーザー加工機の比較検討を行う前に、まずはレーザー加工の基礎用語として「fθレンズ」を理解しておきましょう。
fθレンズとは、レーザーを集光させてワーク表面を走査させる際に利用する特殊レンズです。ガルバノスキャナーやガルバノミラーを通したレーザーを、fθレンズを通すことで対象の表面にレーザーを走査させることができます。
集光性に優れている上、製品によってはワークに対してほぼ垂直にレーザーを照射できることから、微細部品の穴開けやマーキング、基板の製造など幅広い目的で利用されることも特徴です。
fθレンズは、レンズの屈折率を利用したディストーション効果によって、角度をつけて入射されたレーザーを垂直下向きへ集光して照射することができます。
レーザーの波長に合わせてfθレンズが用意されており、例えば基本波長(1064nm)のレーザーに対してはそれ用のfθレンズを使うことが必要です。
fθレンズを利用することで、レンズの下に設置した平面ワークの表面へ垂直にレーザーを当てることが可能となります。
fθレンズの特性は主として、レーザーを集光させ、垂直にレーザーを照射し、照射範囲の平面上へレーザーを当てられる、という点になります。
これらの特性を活かして、プリント基板の穴開けを高速で行ったり、ピンポイントのレーザー溶接やレーザーカットといった加工へ利用したりといったことが可能です。
基本波長だけでなくグリーンレーザー(波長532nm)などにも応用できるため、対象ワークの幅が広いことも強みです。
一般的なfθレンズは入射されるレーザーの角度(光軸)によって、ワークへ照射される主光線の光軸が多少なりと変化してしまい、照射範囲の隅の方にいくほどレーザーに角度がついてスポットが楕円形になります。
テレセントリックfθレンズは照射範囲において、主光線の光軸を平行に保つことができるため、より垂直かつ高密度のレーザーを照射できることが特徴です。
UV、グリーン、1μmの3波長を自動切り替え、パルス幅は340fsから10psまで可変。各種材料に合ったレーザー光の選択&適した非熱加工が行えます。
20KWの高出力で20,000㎜/minを超える高速切断が可能、プラズマを上回る切断速度を実現。40㎜までの厚板切断に対応しています。
木材・アクリルはもちろん、紙、樹脂、革まで幅広い対象物に刻印・切断が可能。つまようじほどの細かな対象物にも微細な処理を施すことができます。