高強度レーザーとは、文字通りピーク出力の強度を高められたパルスレーザーの総称です。
そもそもレーザー光は波長が短くなるほどエネルギーが大きくなるという性質を持っており、高エネルギーを必要とするレーザー実験やレーザー加工では1つのパルス幅を数ピコ秒から数フェムト秒という範囲に短縮された超短パルスレーザーが利用されています。
高強度レーザーを利用することで、瞬間的に対象物へエネルギーを伝達することが可能となり、熱影響などを低減させながら目的の現象を得られるといったメリットも追及できます。
レーザーの出力やエネルギー強度は発振装置の種類によって決定されるだけでなく、特殊な減衰器をレーザー発振器と併用すること(Qスイッチ技術)で調節したり、アップコンバージョンによって長波長レーザーを短波長レーザーへ変換したりするといった方法によっても操作することが可能です。
そのため高強度レーザーを効果的に得る技術やプロセスについての研究は世界中で行われており、極短パルス幅を再現するモード同期の応用や、高性能プラズマミラーシステムを採用したレーザー発振器の開発など、色々な試行錯誤によって高出力レーザーの再現が追及されています。
超短パルスレーザーは1つの波長(パルス幅)を数ピコ秒から数フェムト秒にまで短縮したレーザーです。
1ピコは10のマイナス12乗(1兆分の1)、1フェムトは10のマイナス15乗(1000兆分の1)を表す単位であり、超短パルスレーザーは極めて短いパルスを再現することで高出力を獲得できます。
エキシマレーザーは希ガスやハロゲンといった気体(混合ガス)を媒質にしたレーザーであり、紫外領域の強力なレーザーを発生させることが特徴です。
テラワット級エキシマレーザーは、エキシマレーザーの短パルス化によって文字通りテラ(T=10の12乗)という高出力レベル(1兆ワット級)のレーザー光を再現する技術です。
フェムト秒単位の超短パルスレーザーを再現するためのシステムは色々と存在しており、発振器の効率化や安定化といった技術についても研究が進められています。
チタンサファイアレーザーは、人工的に作製したチタンサファイア結晶を媒質に用いる固体レーザーの1種であり、熱伝導率に優れており耐久性も高いため、モード同期技術などを組み合わせることで高強度レーザーの発振装置としても利用されています。
UV、グリーン、1μmの3波長を自動切り替え、パルス幅は340fsから10psまで可変。各種材料に合ったレーザー光の選択&適した非熱加工が行えます。
20KWの高出力で20,000㎜/minを超える高速切断が可能、プラズマを上回る切断速度を実現。40㎜までの厚板切断に対応しています。
木材・アクリルはもちろん、紙、樹脂、革まで幅広い対象物に刻印・切断が可能。つまようじほどの細かな対象物にも微細な処理を施すことができます。