コマツ産機は、石川県に本社を構えるプレス機械・板金機械のメーカーで、レーザー加工機の分野でも独自の技術を活かした製品を提供しています。ここでは、コマツ産機のレーザー加工機について、特徴やスペックを詳しく紹介します。
コマツ産機は、建設機械メーカーとして世界的にシェアを持つ株式会社小松製作所のグループ企業で、1994年にプレス機械や板金機械の専門メーカーとして独立しました。
小松製作所の100年以上にわたる機械製造のノウハウを引き継ぎ、レーザー加工機の分野でも高度な技術を駆使し、製品の専門性を追求しています。
コマツ産機は、多様な金属加工・板金加工のニーズに対応するため、レーザー加工機のラインナップを幅広く展開しています。三次元ファイバレーザー、二次元ファイバレーザー、三次元CO2レーザーなどを搭載し、薄板から厚板、長尺板までの加工に対応可能です。
さらに、遠隔でのメンテナンス管理やサポート体制が整っており、クライアントの作業効率を向上させる体制も整備されています。
「TLX」シリーズは、厚板や長尺板の加工に対応する高剛性レーザー加工機です。二次元CO2レーザーを搭載し、X軸方向にレールを延長して、長尺の金属加工を可能にしています。
また、小型タッチパネルを副操作パネルとして採用し、作業デッキに戻ることなくその場で操作が完了できる点が特徴です。さらに、自動リトライ・スキップ機能により作業の遅延を防ぎ、効率的に作業を進められます。
スペック | TLX-820 | TLX-1045 | TLX-10100 | TLX-1445 | TLX-14100 |
---|---|---|---|---|---|
加工ストローク [mm] |
2,600×6,200 | 3,200×14,100 | 3,200×30,500 | 4,550×14,100 | 4,550×30,500 |
定盤高さ [mm] |
520 | ||||
光学ヘッドの前後移動量 [X軸ストローク mm] |
7,100 | 15,000 | 31,400 | 15,000 | 31,400 |
光学ヘッドの左右移動量 [Y軸ストローク mm] |
2,600 | 3,200 | 4,550 | ||
光学ヘッドの上下移動量 [Z軸ストローク mm] |
200 | ||||
早送り速度 [XY軸 mm/min] |
30,000 | ||||
早送り速度 [Z軸 mm/min] |
40,000 | ||||
加工送り速度 [XY軸 mm/min] |
1~10,000 | ||||
駆動送りモータ | ACサーボモータ | ||||
駆動送り機構 | ラック&ピニオン/ボールネジ | ||||
ガイド機構 | レール(50kgレール使用)+リニアボールガイド | ||||
位置決め精度 [mm] |
±0.1以内/500 | ||||
フロアスペース [W×L mm] |
5,300×15,800 | 5,900×23,100 | 5,900×39,500 | 7,250×22,500 | 7,250×38,900 |
「TLV」シリーズは、薄板から厚板まで幅広い板素材の切断加工に対応するレーザー加工機です。CO2レーザーを搭載し、光路ミラーを3枚使用することで高効率な出力を実現しています。
また、クイックチェンジレンズホルダーを搭載し、レンズ交換のメンテナンス時間を短縮しています。さらに、ウルトラピアス機能により、ピアス穴径を縮小し、歩留まりの向上とコスト削減を実現しています。
スペック | TLV-408 | TLV-510 |
---|---|---|
加工ストローク [mm] |
2,500×1,250 | 3,100×1,550 |
テーブル高さ [mm] |
920 | |
テーブル左右移動量 [X軸ストローク mm] |
2,500 | 3,100 |
光学ヘッドの前後移動量 [Y軸ストローク mm] |
1,250 | 1,550 |
光学ヘッドの上下移動量 [Z軸ストローク mm] |
300 | |
早送り速度 [XY軸 mm/min] |
30,000 | |
早送り速度 [Z軸 mm/min] |
40,000 | |
加工送り速度 [mm/min] |
1~20,000 | |
駆動送りモータ | ACサーボモータ | |
駆動送り機構 | ボールネジ | |
ガイド機構 | リニアボールガイド | |
位置決め精度 [mm] |
±0.02以内/500 | |
フロアスペース [W×L mm] |
3,050×6,290 | 3,250×7,600 |
機械重量 [kg] |
8,500 | 11,000 |
「KFL」シリーズは、コマツ産機が独自開発したファイバーレーザー発振器を搭載しており、特殊ガス装置を標準搭載したレーザークラス1対応の機種です。
レーザーの効率的な出力により、切断加工時の電力使用量を削減し、コストを抑えます。さらに、窒素セパレータ回路を標準仕様とし、高圧窒素ガスの精製によりさらなるコスト削減も実現しています。安全対策として、フルカバーボディや監視窓も装備されています。
スペック | KFL1048 | KFL2048 | KFL2051 |
---|---|---|---|
出力 [W] |
1,000 | 2,000 | |
加工ストローク [mm] |
2,560x1,280 | 3,100x1,550 | |
テーブル高さ [mm] |
920 | ||
テーブル左右移動量 [X軸ストローク mm] |
2,560 | 3,100 | |
光学ヘッドの前後移動量 [Y軸ストローク mm] |
2,600 | 1,280 | 1,550 |
光学ヘッドの上下移動量 [Z軸ストローク mm] |
100 | ||
早送り速度 [XY軸 mm/min] |
120 | ||
早送り速度 [Z軸 mm/min] |
100 | ||
駆動送りモータ | ACサーボモータ | ||
駆動送り機構 | 精密ラック&ピニオン | ||
ガイド機構 | リニアボールガイド | ||
位置決め精度 [mm] |
±0.04/500mm | ||
フロアスペース [W×L mm] |
5,500×9,820×2,520 | 5,600×10,900×2,520 | |
機械質量 [kg] |
10,000 | 12,000 |
「TLH」シリーズは、三次元ファイバーレーザー発振器と三次元5軸制御を搭載したインライン量産用レーザー加工機です。このシリーズでは、操作性を高めるために新たに開発されたコントローラーが採用されており、従来機よりも動作がスムーズになり、生産性が向上しています。
また、新型のティーチングBOXを搭載しており、ユーザビリティが向上。さらに、プログラム修正時間も短縮され、作業効率が大幅に向上しています。加えて、集塵システムもアップグレードされ、作業環境の健全化やリスクマネジメントにも貢献しています。
スペック | TLH408-2 | TLH510-2 |
---|---|---|
ワークテーブル | ロータリーテーブル | |
ストローク [X/Y/Z mm] |
2,500/1,250/615 | 3,050/1,550/615 |
ストローク [C/A 度] |
±720/±135 | |
最大加工寸法 [X×Y×Z mm] |
2,040 × 790 × 385 | 2,590 × 965 × 385 |
照射範囲 [水平 度] |
360 | |
照射範囲 [垂直 度] |
±135 | |
早送り速度 [X/Y/Z mm/min] |
100,000 | |
早送り速度 [C/A 度/sec] |
540 |
「TLM」シリーズは、三次元5軸制御レーザー加工機として開発されたモデルで、さらなる機能拡張と生産性向上を目指して設計されています。一点指向型ヘッドを搭載することで、常に対象に高精度でレーザーを照射でき、姿勢軸の位置に影響されずにカッティングポイントを安定させます。
このため、初めて三次元加工機を扱う作業者でもティーチング作業がしやすく、高精度な加工が可能です。また、静電容量式ギャップセンサーを使用することで、複雑な形状の素材にも対応しています。
スペック | TLM-408 | TLM-610 | TLM-614 |
---|---|---|---|
加工ストローク [mm] |
2,500×1,300 | 3,100×1,900 | 4,300×1,900 |
テーブル高さ [mm] |
700 | ||
テーブル左右移動量 [X軸ストローク mm] |
2,500 | 3,100 | 4,300 |
光学ヘッドの前後移動量 [Y軸ストローク mm] |
1,300 | 1,900 | |
光学ヘッドの上下移動量 [Z軸ストローク mm] |
600(テーブル上面より100~700) | 800(テーブル上面より100~900) | |
早送り速度 [XYZ軸 mm/min] |
XY:40,000 Z:30,000 | XY:35,000 Z:30,000 | XYZ:20,000 |
早送り速度 [C/A軸 度/sec] |
250 | ||
加工送り速度 [XYZ軸 mm/min] |
30~30,000 | 30~20,000 | |
加工送り速度 [C/A軸 度/sec] |
最大250 | ||
駆動送りモータ | ACサーボモータ | ||
駆動送り機構 | ボールネジ | ||
ガイド機構 | リニアボールガイド | ||
位置決め精度 [mm] |
±0.03以内/300 | ±0.04以内/300 | |
フロアスペース [W×L mm] |
3,650×7,220 | 4,250×7,820 | 4,250×9,780 |
機械質量 [kg] |
12,000 | 15,000 | 17,000 |
「TWCL」シリーズは、水中での切断作業に対応したファイバーレーザー加工機です。二次元ファイバーレーザー発振器を搭載し、レーザー切断時に発生するスパッタ(飛散する溶融金属)を遮光ボックスと遮光水で抑えることで、火災リスクを低減しています。
また、水中での加工により、集塵機を使用する必要がなく、作業環境の安全性が向上します。レーザー切断時の温度上昇も抑えられるため、素材の変形を防ぎ、歩留まりの向上にも寄与しています。
スペック | TWCL10-1 | TWCL08-1 | ||
---|---|---|---|---|
搭載発振器 | IPG製6kWまたは古河電気工業製6kW | |||
最大切断板厚(軟鋼)mm | 22 | |||
テーブルサイズ [feet] |
10×40 | 10×20 | 8×40 | 8×20 |
最大加工寸法 [X軸 mm] |
12,300 | 6,200 | 12,300 | 6,200 |
最大加工寸法 [Y軸 mm] |
3,100 | 3,100 | 2,500 | 2,500 |
ストローク [X軸 mm] |
14,000 | 6,800 | 14,000 | 6,800 |
ストローク [Y軸 mm] |
3,400 | 2,800 | ||
ストローク [Z軸 mm] |
240 | |||
早送り速度 [X軸 m/min] |
20 | |||
早送り速度 [Y軸 m/min] |
40 | |||
早送り速度 [Z軸 m/min] |
20 | |||
駆動方式 X/Y軸 | ラック&ピニオン+リニアガイド | |||
駆動方式 Z軸 | ボールスクリュー+リニアガイド | |||
繰り返し精度 [mm] |
±0.10 | |||
最小設定単位 [mm] |
0.001 |
相談受付時間 | 記載なし |
---|---|
所在地 | 石川県金沢市大野町新町1番地1 |
取扱い製品一覧 |
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対応業務 | プレス機械、板金機械、およびそれらに付随する周辺装置の開発、販売、サービス |
UV、グリーン、1μmの3波長を自動切り替え、パルス幅は340fsから10psまで可変。各種材料に合ったレーザー光の選択&適した非熱加工が行えます。
20KWの高出力で20,000㎜/minを超える高速切断が可能、プラズマを上回る切断速度を実現。40㎜までの厚板切断に対応しています。
木材・アクリルはもちろん、紙、樹脂、革まで幅広い対象物に刻印・切断が可能。つまようじほどの細かな対象物にも微細な処理を施すことができます。