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スーパーコンティニューム光源(SC光源)

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スーパーコンティニューム光源の特徴や活用法とは?|【レーカコ】レーザー加工機比較

スーパーコンティニューム光源

スーパーコンティニューム光源(SC光源)とは

スーパーコンティニューム光源(Super Continuum光源)とは、光ファイバによる非線形効果を用いて、とても広い波長域において位相をそろえられた強力なビームを発する広帯域パルス光源であり、一般的に「SC光源」と表記されます。

波長範囲は光ファイバを構成する材質によって決定され、例えば石英ファイバであれば400~2400nm、フッ化物ファイバであれば1900~3900nmといった状態になります。

SC光源は単体で広い波長範囲を再現することが可能であり、様々な機器へ応用されています。

スーパーコンティニューム光源の歴史

SC光は1970年にR.R.Alfanらによって発見され、以降は気体や個体、液体など様々な媒質を利用したSC光の発生が研究・確認されてきました。

発見当時は主として分光計測用の白色光源として利用されてきましたが、1992年に非線形光学材料によるシングルモードファイバを使ったSC光発生が発見され、その後は通信用光源としての活用が進められています。

多波長パルス光源や光周波数標準光源といった応用や検討が重ねられ、2000年頃にはフォトニック結晶ファイバを用いて広範囲のスペクトルが実現されました。

スーパーコンティニューム光源の発生原理

スーパーコンティニューム光源(SC光源)は、光ファイバであれば内でドープさせたレアアースを利用し、高出力光(誘導放出光)を発生させて照射することで実現されます。光ファイバの内部で発生する仕組みをベースとしており、光源から光ファイバに対してロスを低減させつつ光を入射させられることが強みです。

SC光源は高輝度かつ広帯域で安定的な低コヒーレンス光源であり、様々な光センサや光ジャイロ、通信用光源など広範囲な利用目的に適性を備えていることもポイントです。

またSC光源は発光ダイオードと半導体レーザーの特性を兼ね備えており、P型半導体とN型半導体を接合したPN接合によって構成されるチップへ、順方向の電圧をかけることにより発光します。

ほかのブロードバンド光源との比較

スーパーコンティニューム光源(SC光源)の他にもブロードバンド光源として知られている光源には以下のようなものがあります。

  • ASE光源
  • SLD光源
  • LED光源

ASE光源

ASE光源(Amplified Spontaneous Emission光源)は、自然放出された光を増幅させることによって出射される光源を指しており、基本原理は太陽や蛍光、電球といった光源と同一です。ただしASE光源は高輝度かつ非常に優れた出力安定性を備えており、広帯域かつ低コヒーレンス光源として利用されます。

SLD光源

SLD光源(Super Luminescent Diode光源)は、発光ダイオードと半導体レーザーの両方のビーム特性を備えている広帯域光源です。PN接合によるチップへ順方向電圧をかけることで発生し、その点においてSC光源と同様です。

ただしSC光源がコヒーレントな光の位相となるのに対して、SLD光源は太陽光や白熱電橋のようにインコヒーレントな光の位相となります。

LED光源

LEDとは「Light Emission Diode:発光ダイオード」の略であり、LED光源は発光ダイオードを活用したブロードバンド光源です。

パルス光であるSC光源に対して、LED光源は発光モードとしてパルス光とCW(Continuous Wave:連続波)の両方に対応しています。

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スーパーコンティニューム光源の応用例

スーパーコンティニューム光源(SC光源)はパルス光でありながら広帯域光源のように利用することが可能であり、波長範囲についても広範囲をカバーすることが可能です。そのような特性から、SC光源は分光分析や超高速分光分析、OCT、光部品の波長依存性測定といった用途に使われています。

また、その他にも蛍光分析や光周波数標準にも応用されます。

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