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レーザー加工に必要な周辺機器

レーザー加工機は様々なメリットを期待できる産業用機械ですが、適切な周辺機器や環境を構築しなければ、レーザー加工機を導入してもスムーズなレーザー加工は実現できません。レーザー加工機とあわせて考えるべき周辺機器について具体的に解説していますので、レーザー加工機の導入を検討する際は一緒にプランニングしておきましょう。

レーザー加工機の導入に合わせて検討したい周辺機器

パソコン(PC)

レーザー加工機を操作するための周辺機器としてパソコンが必要です。

レーザー加工では、あらかじめパソコンによって作成したレーザー加工用のデータを、レーザー加工機へ送信して目的の加工を実現するという流れになります。そのため、レーザー加工機の仕様と互換性のあるパソコンを用意した上で、データの送受信環境を整えなければなりません。

コンプレッサー(エアーコンプレッサー)

レーザー加工機を使って対象品を加工する場合、レーザーを照射している間に材料へ空気を吹き付けて粉塵の付着を防止したり、火災を防止したりといった工程が必要になります。また、レーザー加工機にはそもそもレーザーヘッドへ空気を噴射するエアアシストシステムが搭載されています。

そして、エアーコンプレッサーはエアアシストから噴射する圧縮空気を作る周辺機器です。

エアーコンプレッサーはそれほど大きな機械でないため設置スペースにそれほど困ることはないでしょうが、作動中は動作音がするため作業環境について考慮する必要はあります。

集塵機・排気設備

レーザー加工中、対象品によって粉塵が発生したり煙が発生したりします。そのため、レーザー加工ではそれらの粉塵や煙を適切に除去しなければなりません。

たとえば粉塵が室内に充満すれば作業員の健康を害したり、レーザー加工の品質に悪影響を及ぼしたりします。また、素材の特性によっては引火や爆発といった恐れもあるでしょう。煙がレーザーヘッドに付着してしまえばレーザーが出力されなくなるかもしれません。

レーザー加工機を用いて安定した品質を維持しつつ安全性を高める上で、集塵機や排気設備の設置は必須です。

ただし加工対象によって粉塵や煙の発生具合も変わるため、必ず目的に合わせた設備を導入するようにしてください。

防振台(除振台)

レーザー加工では非常に精密な加工作業を行えるようになり、従来の手作業では実現困難だった緻密なデザインの印字やマーキングでも実現することが可能です。しかし、精密加工を行うためには安定した作業環境を整えなければなりません。

防振台(除振台)は加工機の振動を除去して、レーザーが指定座標に対して精密に照射されることを助けます。

加工ステージ

加工ステージとは、レーザー加工のワークを設置するための作業台です。

基本的にレーザー加工は非接触式の加工であり、グラインダーなどの工具を使って作業する時のようにワークを固定する必要はありません。しかし圧縮空気を噴射する際にワークが動かないように固定したり、デザインによってワークを動かしてレーザーが照射される角度を変えたりといったことは必要です。

一般的にレーザー加工においてワークを動かさなければならない場合、ステージそのものを動かすため、可動式の加工ステージが導入されます。

その他の周辺機器

精密空調機

非常に繊細なワークや微少なワークを加工する場合、室内の空気や湿度によって形状が変化したり歪みが生じたりする恐れがあります。そのため、精密レーザー加工を再現しようとする場合、室内の温度や湿度を細かくコントロールする精密空調機が必要です。

精密空調機はレーザー加工の中でも微細加工を行う際に求められる設備であり、導入時はワークにとって適した温度や湿度をあらかじめ把握しておくことが求められます。また機械そのものから発せられる温度についても管理できるよう調整しなければなりません。

除湿装置

精密空調機ほどのコントロールレベルでないとしても、室内の湿度を一定基準内に収められるよう除湿装置を設置することもあります。

レーザー加工では空気中をレーザーが通るという特性上、湿度によってレーザーの品質が影響を受ける可能性があります。また、湿度が高くなると大気中に存在する不純物がレーザーと反応を起こして加工品質を低下させるかもしれないため、きちんとした湿度管理が大切です。

チラー(水冷機・冷却水循環装置)

チラー(水冷機)とは、レーザーによって発生する熱からレーザー加工機や部品を保護するために用いられる設備です。「冷却水循環装置」と呼ばれることもあります。

チラーはレーザー加工機のサイズや出力によって小さなものから大きなものまで存在しており、導入するレーザー加工機に合わせて適切な製品を選択しなければなりません。

なお、チラーがない場合、レーザー加工機や部品が熱によって故障してしまう恐れもあります。

レーザー用測定器(レーザー出力メーター)

レーザー用の測定器は、使用しているレーザーの出力レベルや特性を把握するために用いられる機械です。レーザー加工機によって照射されるレーザーには瞬間的に発せられるものや、高エネルギーを有しているものがあり、ワークに対して求めるレーザーの出力レベルなどを安定させることが加工品質の維持につながります。

レーザー用測定器にはレーザーパワーメーターやビームアナライザー、パルス幅測定器など様々なものがあり、状況に合わせて導入を検討してください。

安全性を高める保護具・設備

保護具各種

レーザー加工を行う場合、作業環境に合わせて作業員の安全を確保するための保護具を用いなければなりません。

作業員が身につける保護具には、粉塵の吸引を防ぐ防塵マスクや、レーザーの光や粉塵などから目を守るための保護メガネ、肉体的なダメージを防ぐ保護スーツなど様々なものがあります。

保護具を適正に使用していなければ深刻な労災事故につながるリスクが高まるため、必ず保護具を導入し、また各作業員にも安全を守るための意識向上などを促していきましょう。

バリアカーテン・パーティション・シールドウィンドウなど

レーザー加工を行う場合、レーザー加工機の周辺にカーテンやパーティション、ケースなどを設置してレーザー光が漏れないように制御したり、火災リスクを抑制したりすることも必要です。

また、レーザー加工機のある作業空間そのものを覆ってしまってレーザールームを構築することもあります。

いずれにしても作業環境や作業空間そのものの安全性を高めるためのものであり、設備や加工機と一体的に考えることが肝要です。

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レーザー加工機の周辺機器に関するまとめ

レーザー加工機による作業品質や作業員の安全性を高めようとする場合、ワークや加工の種類に合わせて適切な周辺機器や保護具を導入しなければなりません。

また、単に周辺機器を導入するだけでなく、作業員にも品質維持や安全確保に関してきちんとした社内教育を行うことが大切です。

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