ビームホモジナイザ(ビームホモジナイザユニット)とは、レーザー発振器や白色光源などから放出される光の強度分布を均一化して、レーザー加工機や照明装置などへ適した光を得るための装置です。なお「ホモジナイザ」とは「光学系」を意味しています。
通常、光源から出る光は中心部ほど強力で周辺部へ行くに従って弱まっていくガウシアン分布を持っていますが、そのような状態では強度分布が不均一で安定したレーザービームを必要とする機器や装置へ不適切です。そのためビームホモジナイザによって強度分布を均一化して利用特性を向上させます。
強度分布がフラットな光(均質照射面)を獲得するために用いられるホモジナイザとして、いくつかのシステムが利用されます。
ビームホモジナイザとして利用される光学系の1つが、非球面レンズを利用した方法です。
構造としてはシンプルで、非球面レンズへビームを入射することで、レンズから均質化された光が出射されます。ただし適切なレンズを用意しなければならず、基本的にレンズはカスタムレンズなります。
ロッドインテグレータとは棒状の構造を持つホモジナイザであり、内部は光を反射するようになっていることがポイントです。
ロッドインテグレータへ入射された光はロッド内で何度も反射し、レンズの出口へ至る頃には均質な分布となって出射されます。ロッド内での反射回数が多くなるほど均質性が高くなりますが、それに応じてビームホモジナイザのサイズも大きくなるため、ユニット化には相応のスペースを確保しなければなりません。
光学系としてのディフューザー(光学ディフューザー)は、表面に微細な凹凸を設けられている透明な板となります。
ディフューザーは均一な強度分布を獲得するために用いられており、ディフューザーへ当たった光が散乱・反射することで均質化されることが特徴です。ディフューザーはカメラのフラッシュの拡散などにも利用されています。
ビームホモジナイザには、フライアイレンズを利用してビームを集光し、さらに拡散することで均質な強度分布を得るものもあります。
フライアイレンズを利用したビームホモジナイザは大型高出力のビーム光源に対しても適性があり、さらにフライアイレンズとして球面レンズを用いるものやシリンドリカルレンズを用いるものなどがあることも特徴です。なおフライアイレンズを用いる場合、その工法へ集光用光学系を設置するためのユニットサイズは大型化します。
フライアイレンズは複数のレンズを1つのレンズとして組み合わせたものです。それぞれのレンズが個々に光を集光して、拡散することで、レンズ後方で互いに光が作用し合って全体的に均質な強度分布の光を獲得することが可能となります。
フライアイレンズを構成するレンズには、球体の一部を切り離したような球面レンズだけでなく、円筒状の一部を切り取ったようなシリンドリカルレンズも利用されます。なお、シリンドリカルレンズは球面レンズと異なり集光が直線状となる点が特徴です。
UV、グリーン、1μmの3波長を自動切り替え、パルス幅は340fsから10psまで可変。各種材料に合ったレーザー光の選択&適した非熱加工が行えます。
20KWの高出力で20,000㎜/minを超える高速切断が可能、プラズマを上回る切断速度を実現。40㎜までの厚板切断に対応しています。
木材・アクリルはもちろん、紙、樹脂、革まで幅広い対象物に刻印・切断が可能。つまようじほどの細かな対象物にも微細な処理を施すことができます。