STAINLESS LASER PROCESSING
ステンレスのレーザー加工
特徴・板厚・材質・注意点を解説
ステンレスは耐食性・耐熱性に優れ、日用品から建築、機械部品、医療機器まで幅広く使われる金属です。一方で、板厚や表面状態、求める切断面によって、必要なレーザー出力やアシストガス、加工条件は変わります。
設備選定・加工依頼の前に、加工する材質・板厚・必要な外観品質・生産量を整理しておくと、切断・刻印・溶接それぞれに適した加工方法を判断しやすくなります。
ステンレス加工で、まず整理したい3つの条件
国内サポートに対応!
高度化するステンレスの
加工要求に応える、
レーザー加工機3選
ステンレス加工では、切断・マーキング・溶接の要求レベルが年々高度化しており、従来設備だけでは対応しきれない領域が増えています。そのため、工程に合わせたレーザーを導入し、品質と生産性の両立を図る必要があります。そこでステンレス加工の工程ごとに、国内のサポート体制を設けるおすすめの製品をご紹介します。
求められる企業向け
Bodor A・i・C
シリーズ
(販売店:ユー・イー・エス)
(https://www.uesltd.co.jp/products/bodor_a/)
特徴
- 1.5~60kWまで選べる高出力設計。厚板や難材でも安定した切断品質を確保。高速切断で生産性の向上にも。
- 最大14,000×3,100mmの加工範囲で大物・長尺ワークもワンチャッキング対応。加工自由度が増し対応幅拡大。
- 直感的に扱えるUIとオートフォーカスなどの自動機能を備える。扱いやすく、教育コスト削減や作業負担を軽減。
- 導入後、メーカーでは対応してない訪問メンテの保守対応あり。安定した設備稼働を実現できる。
求められる企業向け
Trotec SpeedMarker
シリーズ
(取扱店:トロテック東京本社)
(https://www.troteclaser.com/ja/laser-machines/laser-marker)
特徴
- 微細文字やQRコードに対応する高精度マーキングで、読み取り精度と刻印品質、トレーサビリティが向上。
- 摩耗・腐食に強い恒久マーキングで刻印消失を防ぎ、製品寿命まで確実な識別とトレーサビリティを維持。
- 動的マーキングで刻印内容を自動化し、切替ミスやヒューマンエラーを防いで安定した工程を実現できる。
- 年2回の訪問を含むサポートにより、導入後も安心して運用。技術相談やトレーニングなども受けられる。
求められる企業向け
TRUMPF TruLaserWeld
シリーズ
(取扱店:トルンプ)
(https://www.trumpf.com/ja_JP/製品/機械-システム/レーザ溶接設備とアーク溶接セル/)
特徴
- ステンレスやアルミなど多様な材質を低歪みで高品質に溶接。外観品質が向上し、仕上げ工数削減に。
- 高いレーザービーム品質により、薄板から中厚板まで安定した溶接が可能。量産・自動化に適している。
- ロボットレーザー溶接に対応し、均一な溶接品質と生産性を両立。人手不足の現場でも安定生産できる。
- 保守契約により、メーカー基準のメンテナンスに加え、テクニカルホットラインとリモートサポートの利用可。
レーザー加工における
ステンレスの特徴
ステンレス(ステンレス鋼:Stainless Steel)は、一般的な鉄よりも耐食性や耐熱性に優れる金属素材です。食器や日用品、建築資材、機械部品、医療用機器など、幅広い製品に使われています。
また、ステンレスはほぼ100%リサイクル可能な金属素材として、環境対策の観点からも注目されています。一方で、レーザー加工では板厚が増すほど穴の入口と出口の口径差が出やすく、熱による反りや変形にも注意が必要です。
- 耐食性・耐熱性に優れ、幅広い用途で使われる
- 建築、厨房、機械、医療など利用分野が広い
- リサイクル材としても活用しやすい
- 板厚により穴の入口・出口で差が出やすい
- 熱集中による反り・変形の対策が必要
- 求める切断面に応じてガス・条件を選ぶ
レーザーで切断できる
ステンレスの板厚
レーザー加工ではアシストガスを適切に使用することで、一般的に板厚0.1〜6.0mm程度のステンレス板を切断加工できます。ただし、板厚が増すほどレーザー切断の調整は難しくなり、加工時間も長くなります。
ステンレス鋼の切断には、レーザー加工機のほかにプレス加工機やシャーリングを使うこともあります。レーザー切断は、バリやダレの少ない切断面を目指しやすく、複雑形状にも対応しやすい点が特徴です。
ファイバーレーザー加工機で切断できるステンレスの板厚
ファイバーレーザー加工機は、光ファイバーを使ってレーザーを伝送し、小さな焦点に高出力のレーザーを収束させる加工機です。高い切断力を活かし、条件によってはt20mmのステンレス板まで切断できる場合があります。
ファイバーレーザー加工機にはパルス発振と連続発振があり、ステンレス板の切断では、高出力のレーザーを発振できる連続発振タイプが選ばれます。
レーザー加工できる主な
ステンレスの種類
| 材質 | 主な特徴 | 用途・確認したい点 |
|---|---|---|
| SUS304 | クロムとニッケルを含む、代表的なオーステナイト系ステンレスです。耐食性・耐酸性・耐熱性を備えます。 | 一般的に「ステンレス」としてイメージされる代表素材。幅広い用途で使われます。 |
| SUS430 | フェライト系ステンレスで、比較的安価です。耐食性があり、加工しやすい点が特徴です。 | 建物のインテリア、厨房器具、家庭用電化製品などに使われます。 |
| SUS310 | クロム・ニッケルを多く含み、耐酸性・耐熱性に優れます。耐熱温度はおよそ1000℃です。 | SUS304より耐熱性を求める用途に向きますが、材料コストは高くなります。 |
| SUS316 | モリブデンを加え、耐食性を高めたステンレスです。 | 海の近くや海水に触れる部品など、より高い耐食性が求められる環境で使われます。 |
ステンレスのクリーンカットに
使われるアシストガスの種類
ステンレスを美しく正確にレーザー切断する場合、アシストガスとして一般的に窒素(N2)が使用されます。窒素は不活性ガスのため、加工時に酸化皮膜を発生させにくく、加工後に溶接など次の工程へ進みやすい点が特徴です。
窒素ガスを使ってステンレスを美しく切断する加工は、特に「クリーンカット」と呼ばれます。アルゴンもクリーンカットのアシストガスに使われますが、コスト面などからステンレスに使用されるケースは多くありません。
- 酸化皮膜を発生させにくい
- 外観品質を重視する切断に使われる
- 後工程へ進みやすい切断面を目指せる
- 切断速度を高められる場合がある
- 酸化膜が生成されやすい
- 後工程や求める外観を踏まえて選ぶ
ステンレスのレーザー加工で
注意すべきポイント
ステンレスのレーザー加工では、反射率の高さによりレーザー装置が損傷しないよう配慮することが必要です。また、熱が集中するため、反りや変形を防ぐために適切なレーザー出力と加工速度を設定します。
アシストガスの選定も切断品質に影響します。素材や板厚、後工程、求める外観品質に合わせて、窒素や酸素などを使い分けることが重要です。
- 材質・板厚・表面状態を、見積もりや加工テストの前に共有する
- 求める切断面の外観と、後工程の有無を明確にする
- 反り・変形を抑えるため、出力・速度・焦点位置を調整する
- 窒素・酸素など、アシストガスが切断面へ与える影響を確認する
- 反射材への対応可否と、設備保護・安全対策を確認する
自社に合う1台を選ぶ
機種比較は、素材・板厚・部品形状・必要な生産量をそろえて行うことが大切です。
ステンレスへの対応可否だけでなく、求める切断面、自動化の範囲、保守体制、導入後のランニングコストまで確認しながら候補を絞り込みましょう。
ステンレス切断の内製化・高速化を検討する企業へ
加工条件に合わせて選べるBodorという選択肢
ステンレス切断では、板厚やサイズだけでなく、求める切断面の品質、生産量、自動化の必要性まで含めて設備を比較する必要があります。Bodorは、試作・少量生産から量産・大型ワークまで、加工条件に合わせてシリーズを選べるファイバーレーザー加工機です。
画像引用元URL:ユー・イー・エス公式サイト(https://www.uesltd.co.jp/products/bodor_a/)
ステンレスの量産・中厚板加工まで見据えた
平板用ファイバーレーザー加工機
ユー・イー・エスの製品情報では、Aシリーズはオープンタイプの平板用標準ファイバーレーザー加工機として案内されています。A3から大型ワーク対応のA14までをそろえ、加工サイズや必要出力に応じた検討が可能です。
- A3は加工範囲3,048×1,524mm、出力は1.5kW・3kW・6kWから選択可能
- A4は最大12kW、A6 Plusでは最大60kWの出力構成を案内
- 最大連動速度100m/min、最大加速度1.5Gの仕様を掲載
- ステンレスを含む金属切断で、加工サイズ・板厚・生産量に応じた相談が可能
動画で確認|bodor i5・3kWによる金属高速切断
※動画引用元URL:株式会社ユー・イー・エス公式YouTubeチャンネル(https://www.youtube.com/watch?v=6o_k4NLgqf0)
まずは、ステンレスの材質・板厚・形状・必要な生産量を伝え、加工テストや仕様確認から始めると比較が進めやすくなります。
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