このページでは「チタン」のレーザー加工について種類や特徴、チタンを素材としてレーザー加工を行うメリット・デメリットなどをまとめて解説しています。レーザー加工機の導入を検討する際にも参考としてご活用ください。
チタンはとても軽く強度も高く、優れた耐食性や生体適合性といった特徴を有しているレアメタルです。そのためチタンは様々な分野で活用されている一方、高価であり、さらに高強度のため切削加工などを行いにくい難削材ということも無視できません。
チタンを高精度で加工しようと思えば、適正な加工性能を十分に備えた加工機はもちろんとして、きちんとした技術を持っている職人や加工会社へ依頼することが大切です。
本サイトではチタン加工におすすめなレーザー加工機を、生産規模別にご紹介しています。
少量生産・大量生産のカテゴリからぜひチェックしてみてください。
チタンの持つメリットの1つが、高強度であるという点です。
チタンは鉄や銅、アルミニウムなどの金属に対して数倍という高い強度を有しており、破損したり摩耗したりといったリスクにも備えやすい金属といえます。そのため安全性が求められる分野や、長期的な利用を前提とした商品のパーツ素材などにも活用されており、素材としての利便性や応用性に優れていることがポイントです。
チタンの大きな特徴として「軽量である」という点も重要です。
チタンは強度に優れていながら他の金属に対して軽いことがメリットであり、高強度と軽量化の2つのニーズを同時に叶えることができます。
また、チタンには純度99.999%超の純チタンだけでなく、チタンと他の金属を融合させたチタン合金もあり、チタンの軽量性を活かしつつ強度をさらに高めるといった方法もあります。
耐食性に優れており、錆びにくいという点もチタンのメリットです。
高強度に加えて錆びにくいチタンは長期的な利用や、雨や海水、血液などにさらされやすい場面での利用などに適しています。そのためチタンは様々な環境において活用することができ、工業分野から医療分野まで幅広いシーンに合わせた使い道を検討することが可能です。
なお、チタンと同程度の耐食性を持つ金属に白金があります。
チタンの持つ優れた生体適合性も大きなメリットです。
生体適合性とは人体や動物の体に対する適応性であり、簡単にいえばチタンは人の体に優しい金属であるといえます。
そのため、チタンは人工関節など体内に埋め込む医療機器や医療部品の素材としても活用されており、金属アレルギーなどのリスクを抑えながらメリットを追求していけます。
チタンはレアメタルであり、金属素材としてそもそも高価である点がデメリットです。
また、高強度のチタンは切削加工などを行いにくく、ニーズに対して適切な加工を行うためには色々な条件が求められることも重要です。これによりチタンは加工コストが高く、トータルの生産コストも上がりやすくなってしまうことは無視できません。
チタンは強度が高く環境による影響やダメージを受けにくいことが特徴です。しかし見方を変えれば外側からの力や加工に対しても抵抗性が高いということであり、金属素材として加工が難しいことはデメリットです。
チタンは一般的に難削材として分類されており、金属加工機などによって切削加工や穴あけ加工を行おうとすれば、適切な機械性能を有している加工機を用意するだけでなく、チタン加工について経験を持った職人や加工ロボットなどを利用することが欠かせません。
チタンに対するレーザー加工としては、まず切断加工が挙げられます。
チタンは強度が高いため、直接的に加工機でチタンを切断しようとしても、加工機にダメージが返ってきてマシンを破壊してしまうリスクが高まってしまいます。そのため、現在のチタンの切断加工ではレーザー加工機がしばしば使われることもポイントです。
また、チタンは強度が高いものの加工時に変形しやすいといった性質もあり、工具を押しつけて加工する接触型のタイプでなく、レーザー加工機のような非接触型の加工が適していることも重要です。
加工が難しいとされるチタンですが、レーザー加工機を利用することで素材表面にマーキングを施したり、彫刻を行ったりといった加工が可能となります。
切断加工の時と同様にチタンは難削材であり、接触加工によって対応しようとすると、工具の摩耗や破損リスクを高めてしまいます。そのためチタンの加工にはレーザー加工やワイヤー加工といった加工法が利用されやすいことも特徴です。
ただし、チタンのレーザー加工においては、レーザー光がチタン表面で反射し、加工機器にダメージを与えるリスクがあるため、十分な知識と高度な技術が求められます。
溶接加工とは熱や電気、レーザーといったエネルギーを金属素材に当てて、同じ金属を接合させたり、異なる金属素材を溶着させたりする加工法です。
チタンへの溶接には一般的にアーク溶接の1種であるTIG溶接が行われていますが、レーザー加工機による溶接が行われることもあります。
チタン加工において溶接は困難とされる加工の1つであり、低温溶接でも空気中の水素や酸素と反応して脆化してしまうことが特徴です。そのため、シールドガスを使って大気と遮断して行うことがポイントです。
チタンのレーザー加工で注意すべきポイントは、素材の特性にあります。チタンは熱伝導率が低く、熱が集中しやすい特性があるため、適切な冷却管理が必要です。酸化を防ぐために保護ガスを使用することも重要です。
加工時にチタンがレーザーの光を反射して加工機が損傷してしまう可能性があるため、チタンの加工に対応しているレーザー加工機を選びましょう。安定した動作を維持するために定期的な調整とメンテナンスも大切です。
本サイトではレーザー加工機の導入を検討している企業向けに、「少量生産」「大量生産」の生産規模別におすすめのレーザー加工機をご紹介。
さらに加工対象となる「チタン素材」に適した機種を厳選して掲載していますので、ぜひ参考にしてください。
レーザーコネクトは、bodor・Epilog・KERNなど世界的メーカーのレーザー加工機を扱う専門商社です。販売・修理・メンテナンスから部品供給、カスタマイズまでワンストップで対応し、海外製品で起こりがちな「導入・サポートへの不安」を日本品質のアフターケアで解消します。導入時の設置・講習はもちろん、稼働後のトラブル対応・技術相談・スペアパーツ供給まで、安心して運用できる体制が整っています。
さらに、約2,000台の販売実績を通じて蓄積したノウハウをもとに、「少量生産」「試作用途」「内製化」「ディスプレイ加工」「金属加工業」など、業種別の課題に応じた最適な機種を提案。省スペース高性能の「bodor iシリーズ」、高精度彫刻の「Fusion Edge/Pro」、大型ワーク対応の「OptiFlex」、高精細マーキングの「LSF」、厚板加工までこなす「HG-Farley」など、多様なラインアップから最適な一台を選べます。切断・マーキング・彫刻の品質向上や外注コスト削減、納期短縮を目指す企業にとって、心強いパートナーとなる存在です。
| 品名 | i5 | i6 | i7 |
|---|---|---|---|
| 加工エリア | 1500×1000mm | 2000×1000mm | 3048×1524mm |
| 寸法 | 2980×2220×1970mm | 4049×1955×2230mm | 4955×2320×2200mm |
| 出力 | 1500W、3000W、6000W | 1500W、3000W、6000W | 12000W、6000W、3000W、1500W |
| 位置決め精度 | ±0.05mm/m | ||
| 再配置の精度 | ±0.03mm | ||
| 最大リンケージ速度 | 91m/min | ||
| 最大加速度 | 1.5G | ||
bodor iシリーズは、省スペースながらハイパワーを発揮する万能ファイバーレーザー加工機です。加工エリアはi5〜i7まで3サイズ展開され、出力は1500W~最大12000Wまで選択可能。±0.05mm/mの高精度と91m/minの高速動作により、薄板〜中厚板の金属加工を効率的かつ高品質に実現します。1.5Gの高加速度に対応し、生産性を大幅に向上できる点も魅力です。限られたスペースでも導入しやすく、外注削減・内製化の強力な推進力となるシリーズです。
レーザー加工機はその種類によって素材の向き・不向きがあります。
ここでは少量生産を行う企業に向け、加工したい素材別におすすめのレーザー加工機をご紹介します。
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