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レーザーで加工できるカーボン素材とレーザー加工の種類

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カーボン素材をレーザーで加工する技術は、精密かつ効率的な方法で、多岐にわたる産業での応用が期待されています。この加工法は、カーボン素材の持つ潜在的な特性を最大限に引き出し、従来の加工法では難しかった高度なデザインや形状の実現を可能にします。

カーボン素材とは

カーボン素材は金属や繊維などに炭素を結合させてつくられる物質で、高い耐熱性と耐腐食性を持ち合わせており、宇宙空間をはじめとする厳しい環境下での使用に適しています。軽量でありながら高強度という特性は、航空宇宙、自動車、スポーツ用品など、様々な分野で広く利用されています。

また、電気伝導性、熱伝導性に優れており、電子機器の部品やエネルギー関連のアプリケーションにも使用されています。カーボン素材の多様性と活用される用途は幅広く、新しい技術の発展とともに、使用方法も日々進化しています。

従来のカーボン素材の加工方法

従来の加工方法は、主に機械での切削や手作業による成形でした。これらの方法は一定の精度を実現することが可能ですが、加工に時間がかかり、特に複雑な形状に加工する場合は限界がありました。

また、カーボン素材は硬くて壊れやすい特性を持っているため、機械による切削や手作業では材料の無駄が多く発生し、結果として製造コストが高くなりました。そのため、生産効率とコスト削減の両面で業界にとって大きな問題となっていたのです。

カーボン素材をレーザー加工
するメリット

カーボン素材をレーザーで加工することによるメリットとして、非接触での高速加工が可能であるため、生産効率の大幅向上が期待できます。レーザー加工は極めて高い精度で複雑な形状や細かいデザインの実現が可能なため、製品の品質向上につながります。

また、加工時の材料の無駄が少なく、ズレや破損などのリスクが下がり、環境への影響も低減されます。これらのメリットから、カーボン素材のレーザー加工は、コスト削減、生産性の向上、製品品質の向上、環境負荷の低減という点で、多くの産業において重要な技術となっています。

カーボン素材ごとの特徴

カーボンファイバー

カーボンファイバーは、石油やアクリル系の長繊維を炭化(黒鉛化)して作られる素材です。非常に高い強度と軽量性をもち、航空宇宙や自動車の部品、スポーツ用品など、高いパフォーマンスが求められる分野で広く利用されています。耐久性・耐熱性にも優れており、厳しい使用条件下でもその性能を維持することができます。

加えて、電気伝導性を持つため、電子機器の部品などにも利用されることがあります。

CFRP

CFRP(炭素繊維強化プラスチック)は、カーボンファイバーを樹脂で固めた複合材料で、軽量でありながら高い強度を持ちます。自動車のボディーや航空機の部品など、軽量化と高い強度が求められる分野で広く利用されています。

カーボンファイバー単体の特性に加え、樹脂の柔軟性と耐衝撃性を兼ね備えており、幅広い応用が可能です。

カーボンスチール

カーボンスチールは鉄にカーボンを加えた素材で、高い強度と耐久性を持ち、工具や機械部品、建築材料など、様々な用途に使用されています。

加工性と経済性から、工業製品や建築分野での利用が特に多く、耐久性とコストパフォーマンスのバランスが求められる場合に選ばれる素材です。

“頼れる戦力”を実現するレーザー加工機
【PR】レーザーコネクト

レーザーコネクトは、bodor・Epilog・KERNなど世界的メーカーのレーザー加工機を扱う専門商社です。販売・修理・メンテナンスから部品供給、カスタマイズまでワンストップで対応し、海外製品で起こりがちな「導入・サポートへの不安」を日本品質のアフターケアで解消します。導入時の設置・講習はもちろん、稼働後のトラブル対応・技術相談・スペアパーツ供給まで、安心して運用できる体制が整っています。

さらに、約2,000台の販売実績を通じて蓄積したノウハウをもとに、「少量生産」「試作用途」「内製化」「ディスプレイ加工」「金属加工業」など、業種別の課題に応じた最適な機種を提案。省スペース高性能の「bodor iシリーズ」、高精度彫刻の「Fusion Edge/Pro」、大型ワーク対応の「OptiFlex」、高精細マーキングの「LSF」、厚板加工までこなす「HG-Farley」など、多様なラインアップから最適な一台を選べます。切断・マーキング・彫刻の品質向上や外注コスト削減、納期短縮を目指す企業にとって、心強いパートナーとなる存在です。

bodor製品のスペック例

品名i5i6i7
加工エリア1500×1000mm2000×1000mm3048×1524mm
寸法2980×2220×1970mm4049×1955×2230mm4955×2320×2200mm
出力1500W、3000W、6000W1500W、3000W、6000W12000W、6000W、3000W、1500W
位置決め精度±0.05mm/m
再配置の精度±0.03mm
最大リンケージ速度91m/min
最大加速度1.5G

【スペック総括】bodor iシリーズが選ばれる理由

bodor iシリーズは、省スペースながらハイパワーを発揮する万能ファイバーレーザー加工機です。加工エリアはi5〜i7まで3サイズ展開され、出力は1500W~最大12000Wまで選択可能。±0.05mm/mの高精度と91m/minの高速動作により、薄板〜中厚板の金属加工を効率的かつ高品質に実現します。1.5Gの高加速度に対応し、生産性を大幅に向上できる点も魅力です。限られたスペースでも導入しやすく、外注削減・内製化の強力な推進力となるシリーズです。

【生産規模別】
少量生産で
おすすめのレーザー加工機3選

レーザー加工機はその種類によって素材の向き・不向きがあります。
ここでは少量生産を行う企業に向け、加工したい素材別におすすめのレーザー加工機をご紹介します。

金属なら
切断・穴あけ・ノッチングを
2000万円台で実現
bodor
bodor
引用元:レーザーコネクト公式HP
(https://www.laserconnect.co.jp/products/bodor_i.html)
  • ファイバーレーザー
こんな現場におすすめ
  • 鉄工所
  • 金型工場
  • アクセサリー制作
  • デザイン事務所など
電子部品なら
M2値も1.3未満
熱影響を抑えた精密加工
CryLaS
CryLaS
引用元:日本レーザー公式HP
(https://www.japanlaser.co.jp/product/crylas_fqcw266-series/)
  • UVレーザー
こんな現場におすすめ
  • プリント基板工房
  • 研究機関
  • 時計工房など
非金属なら
         
1台で木材・アクリル・ガラス
対応し、ものづくりの幅が広がる
smartDIYs
smartDIYs
引用元:smartDIYs公式HP
(https://www.smartdiys.com/etcher-laser-pro/)
  • CO2レーザー
こんな現場におすすめ
  • 革製品工房
  • ガラス工房
  • 雑貨製造業
  • オーダーメイド製作業など
【生産規模別】
大量生産向けの
レーザー加工機3選

レーザー加工機はその種類によって素材の向き・不向きがあります。
ここでは、大量生産を行う企業に向け、加工したい素材別におすすめのレーザー加工機をご紹介します。

金属なら
独自の発振器とビーム制御で
バリを低減
し、高品質加工を追求
三菱電機
三菱電機
引用元:三菱電機公式HP
(https://www.mitsubishielectric.co.jp/fa/products/mecha/laser/pr/fv/index.html)
  • ファイバーレーザー
こんな業種におすすめ
  • 自動車部品製造業
  • アルミ・ステンレス加工工場
  • プラント機器製造工場など
電子部品なら
ピコ秒発振器とφ20μm以下の
Cu-Direct加工
で極小径加工を実現
ビアメカニクス
ビアメカニクス
引用元:ビアメカニクス公式HP
(https://www.viamechanics.com/products/laser/1582/)
  • UVレーザー
こんな業種におすすめ
  • 電子部品工場
  • FPCメーカー
  • プリント基板製造など
非金属なら
アクリルや、木材、骨角まで
素早くダブルヘッド同時加工
AIZ
AIZ
引用元:AIZ公式HP
(https://www.aizmachinery.jp/jadc-1007-150)
  • CO2レーザー
こんな業種におすすめ
  • 家具工場
  • 木工メーカー
  • インテリア製造業など