このページでは、従来の作業手順による「はんだ付け」と、レーザー加工機を使って行う「レーザーはんだ付け」について解説しています。レーザーはんだ付けによってはんだ付け作業の効率化を叶えたい方は参考にしてください。
はんだ付けとして一般的にイメージされる方法では、あらかじめ加熱して温めた「こて」を使って、はんだを溶かし、溶けたはんだで電子回路などの部品を接合させるというものでしょう。先にこてを加熱してからはんだを供給して加工するパターンや、はんだを任意の部位に供給してからこてを当ててはんだを形成するパターンなど、全体の流れに多少の差があれども基本的な概念は同じです。
一方のレーザー加工機を使った「レーザーはんだ付け」は、基本的な部分では「こてはんだ付け」と同じですが、レーザーはんだ付けでは加熱したこてを使用するのでなく、はんだ付けを行う部位へレーザーを当てて加熱し、そこにはんだを供給して溶融させるという流れが基本です。
こてはんだ付けに対して、レーザーはんだ付けが持つ最大の特徴は、はんだに接触することなくはんだ付け作業を行えるという点です。
加熱したこてをはんだに押し当ててはんだを溶かす必要がなく、あらかじめ指定したプログラムに従ってレーザー加工機が自動的に目的の部位へレーザーを照射・加熱して、熱された部位の表面温度によってはんだが溶けて接合します。そのためはんだ付け加工の後の仕上がりが均一になり、はんだ付けの作業品質や生産性を向上させられる可能性があります。
ただし、こてはんだ付けの場合、こてはあらかじめ加熱した後に加熱器から離されるため、余熱ではんだを溶かすことになります。基本的に設定以上の温度まではんだやこて、あるいは作業部位が熱されることはありません。
一方のレーザーはんだ付けは、レーザー照射によって加熱するため、適切な照射時間や出力を計算しなければ過剰に加熱してしまう恐れがあります。
レーザーはんだ付けは強力なレーザーのエネルギーを収束させて対象部位を加熱する上、連続してはんだ付け作業を行えるため、はんだ付けの効率化に適しています。
しかし上述したように、レーザーの照射時間が長すぎたり、レーザーの出力が大きすぎたりすれば、対象部位に余分な熱ダメージを与えて部品そのものが破壊されてしまう恐れもあるでしょう。
また、レーザーはんだ付けによるレーザー照射・加熱時間はごく短いものであり、人が目視でゆっくりと確認していてはレーザーはんだ付けを行うメリットが失われます。
そのため、レーザーはんだ付けを実現しようと思えば、対象の素材や特性ごとに適切な条件を見極めた上で、正確にレーザー照射を管理できるノウハウとシステムが必要です。
レーザーはんだ付けはノウハウとして難しいポイントもあるものの、正確に実行できれば繊細なワークに対しても物理的ダメージを与えることなく、高品質なはんだ付けを連続かつ安定的に行えるという利点があります。
また、こてのサイズよりも小径の範囲へはんだ付けを行えるため、従来では困難だった微小部品や極小部品へのはんだ付けもレーザーはんだ付けであれば可能です。
具体的には、携帯電話やスマホに搭載されているカメラモジュールにレーザーはんだ付けが活用されていたり、精密な電子部品のコネクターのはんだ付けなどに活用されていたりします。
また、サイズが大きく、従来のこてはんだ付けでは十分な加熱が難しいような場合でも、高出力のレーザーはんだ付けで課題を解決できるといったこともポイントです。
UV、グリーン、1μmの3波長を自動切り替え、パルス幅は340fsから10psまで可変。各種材料に合ったレーザー光の選択&適した非熱加工が行えます。
20KWの高出力で20,000㎜/minを超える高速切断が可能、プラズマを上回る切断速度を実現。40㎜までの厚板切断に対応しています。
木材・アクリルはもちろん、紙、樹脂、革まで幅広い対象物に刻印・切断が可能。つまようじほどの細かな対象物にも微細な処理を施すことができます。