ホログラムレンズとは、焦点位置や集光形状を自在に成形できる特殊レンズのことです。通常の凸レンズでレーザービームを集光すると1つの点形状になるのに対し、ホログラムレンズを使えば直線や点列などの形状に集光することができます。
ホログラムレンズの技術は太陽電池・タブレット端末製造における薄膜除去加工をはじめ、ガラスやシリコン基板への微細穴あけ加工や化学強化薄型ガラスの切断加工、各種材料(金属・樹脂・CFRPなど)への微細加工などの応用が可能です。
従来のレーザーを用いた加工法は光学レンズで集光した1点を走査して加工しており、ナノ・ミクロン単位の加工をまとまった領域で行う微細加工においては加工時間の短縮化が重要な課題となっていました。
光学レンズに代わってホログラムレンズを使用すれば、ステージ移動なしで直線やリング、1000点配列などの加工を一括で行え、加工効率や加工品質の向上に貢献。プレス加工における金型の役割を果たすため、生産性の高いレーザー加工を実現できるというメリットがあります。
本サイトでは自社の目的に合わせたおすすめなレーザー加工機を、生産規模別にご紹介しています。
少量生産・大量生産のカテゴリからぜひチェックしてみてください。
レーザー加工にホログラムレンズを導入するデメリットについては、確認できませんでした。デメリットも把握したうえで導入を検討したいという場合は、ホログラムレンズを使用するうえでの注意点などについてメーカーにお問い合わせください。
ホログラムレンズを用いたレーザー微細加工の例としては、レーザー微細貫通穴あけ加工や1000点配列レーザー加工+エッチング処理があげられます。
レーザー微細貫通穴あけ加工ではレーザー光の進行方向に対し、平行な棒状に集光するホログラムレンズを採用。それにより、厚さ500マイクロメートルの石英ガラス基板への高アスペクト比の微細貫通穴の加工を実現しています。
また、厚さ400マイクロメートルのシリコン基板に、1000点配列レーザー加工とエッチング処理を行うことで、基盤表面に微細凹面配列を加工することも可能。この加工法ではホログラムレンズを用いて40マイクロメートル間隔の格子状の点配列を集光し、レーザー加工後にエッチング処理が行われています。
そのほかにホログラムレンズを用いたレーザー微細加工の製品には、遠心分離機用石英ガラスチューブや医療用Ti箔フィルタ、マイクロディンプルアレイなどがあります。
レーザー加工機はその種類によって素材の向き・不向きがあります。
ここでは少量生産を行う企業に向け、加工したい素材別におすすめのレーザー加工機をご紹介します。
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