「波長」は色々な物体に存在していますが、ここではレーザー加工機に用いられる光とその波長について説明しています。波長によって光にはさまざまな違いがあります。
レーザーが金属を溶かすほど強い威力を持っている理由は、光の波長を最大限に高めているからです。
白く見える太陽光などは、色んな光からなっています。
それぞれの光の波長はバラバラ。
対してレーザーの光は、同じ種類(色)の光を、波長をそろえることで威力が増します。
これはレーザー加工機の場合、中を通る光をレンズを通して集束させ、細く絞って密度を高めているのです。
密度の高いレーザーを照射すると、金属や木材などの素材の中で原子や分子が振動し、発熱が起こります。
レーザー加工機に用いられるレーザーは、「波長」によって種類が異なります。
波長の長さは、
1pm=0.001nm=0.000001µm
で、表示されます。
10.6μm・10.2μm・9.3μmとレーザーの中では最も波長帯の長い赤外線を用いています
レーザー加工機において、車のエンジンのように重要な部分に「発振管」があります。
その発振管の中には、CO2レーザーの場合、COS(二酸化炭素)とN2(窒素)、そしてHe(ヘリウム)が配合されています。
この組み合わせにより、エネルギーを効率よく、安定させた状態でレーザー光を照射できます。
YAGレーザーは、Y(イットリウム)・A(アルミニウム)・G(ガーネット)からなるYAG結晶に微量のNd(ネオジム)を添加し、そこに光を照射することで得られます。波長は1064nm。
瞬間的に強いエネルギーを与えることで、熱によるダメージを抑えられます。
波長は532nm。可視光で緑色をして見えるために「グリーンレーザー」と呼ばれています。
吸収率が高いため、銅や金など反射率の高い素材にも加工できます。
波長355nmで、照射する対象への吸収率が非常に高く、熱によるダメージを与えずに加工が行えます。
UV、グリーン、1μmの3波長を自動切り替え、パルス幅は340fsから10psまで可変。各種材料に合ったレーザー光の選択&適した非熱加工が行えます。
20KWの高出力で20,000㎜/minを超える高速切断が可能、プラズマを上回る切断速度を実現。40㎜までの厚板切断に対応しています。
木材・アクリルはもちろん、紙、樹脂、革まで幅広い対象物に刻印・切断が可能。つまようじほどの細かな対象物にも微細な処理を施すことができます。