凝固割れ

レーザー加工の作業の上で起こりうる問題は色々あり、日々防止する方法などが研究されています。こちらでは、そのひとつである「凝固割れ」について解説します。

凝固割れとは

凝固割れとは、高温割れの一種で、凝固の最終段階で起こります。凝固中に炭素（C）、リン（P）、硫黄（S）などの不純物が最終凝固域の融液に排出され濃縮することで凝固偏析が起こり、不純物により融点が下がることで、融液が残留します。融液に凝固収縮や熱凝固のひずみが生じて開口してしまうのが原因です。他には、溶接金属，HAZおよび多層溶接時の再加熱部によくみられる、延性低下割れというものもあり、これは、やや低い温度下で、凝固時に形成された変化に富むデンドライド状の粒界が直線状になろうとして、再び延性の低下が生じて起こるものです。

凝固割れを防ぐには

不純物の含有量を極力減らすことと、溶接の速度を低速にして対応するなどがあげられます。適切な仮付けやタブ板の工夫で収縮応力の影響を低減する取り組みも大切です。

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