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熱レンズ効果

熱レンズ効果とは

熱レンズ効果とは、例えばレーザー加工機からレーザー光を照射する際に、光学系などでレーザーを吸収した物質の温度が上昇して、その熱により温められたポイントの密度や屈折率が変化するという現象です。

熱レンズ効果が発生すると、レーザーの焦点位置が移動してしまい、加工ポイントにおけるビーム径やエネルギー密度も変化します。そのため、本来のレーザー特性を得ることができなくなり、レーザー加工の品質なども低下してしまうことが問題です。

熱レンズ効果が起こる原因

熱レンズ効果が起こる原因は、光エネルギーが物質へ吸収されることで熱エネルギーへと変換される仕組みにもとづいています。

まず、レーザー光が対象物質へ入射すると、その一部が物質へ吸収され、熱としてエネルギー変換されます。さらに熱エネルギーは物質の内部へ拡散し、温度分布を生じさせることがポイントです。

温度分布に変化が生じることで、高温部分の密度が高くなり屈折率も低下します。その結果、高温部分を通過する際のレーザー光の挙動も変化し、まるで物質がレンズのような作用を生じさせるという流れです。

熱レンズ効果による影響

レーザー加工機などにおいて対象物へレーザー光を照射する場合、レーザーの光エネルギーによる加工品質を最適化するため、レーザーが対象へ当たるポイントへ焦点を合わせて集光させることが重要となります。

しかし熱レンズ効果によって物質が不規則なレンズのように作用することで、本来に想定しているレーザーの効果を十分に発揮することができなくなり、結果としてレーザー加工機の加工品質が劣化するといった問題が生じます。

熱レンズ効果の対策

熱レンズ効果に関してはそもそも、物質に光エネルギーが吸収され、熱エネルギーに変換されることが課題です。つまり熱レンズ効果を防ぐ方法として、光学系におけるレーザー光の透過率を可能な限り100%に近づけ、熱エネルギーの発生を抑えることが重要となります。

そのため、例えば透過型の光学部品に関しては使用するレーザーの波長や特性に合わせて適切な素材や反射防止コートなどを利用し、光の透過率や反射率を向上させて吸収を抑えようとします。

また、光学部品の純度が低下したり汚染物が付着したりすることで熱エネルギーの発生へつながるため、コンタミフリーの環境を獲得・維持するといったことも大切です。

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