イオントラップとは、文字通りイオン化した原子や電荷を持った素粒子などの荷電粒子を、電磁力の特定の空間内に閉じ込めて制御するための手法です。
空間内に閉じ込められた荷電粒子は真空中に浮遊しているため環境による影響から隔絶され、またレーザー冷却によって極低温へ冷却することもできます。またレーザー光を活用して個別にコヒーレント制御できることも特徴です。
イオントラップには大きく以下の2種類が存在します。
ペニングトラップは、磁場と電場の両方を用いて荷電粒子を閉じ込めるイオントラップです。
均一かつ強力な向軸磁場を使って動径方向へ荷電粒子を閉じ込め、四重極電場によって軸方向へ閉じ込めるという仕組みです。ペニングトラップはイオンや安定的な荷電亜原子粒子の物性測定に適しています。
パウルトラップもしくはポールトラップは、静磁場を用いずに電場のみを使って荷電粒子を閉じ込める四重極イオントラップです。いくつかの電極の間に振動電場と静的電場を形成し、荷電粒子を閉じ込めます。
ノーベル物理学賞を受賞したヴォルフガング・パウルによって開発され、パウルトラップ(パウルイオントラップ)は質量分析器の構成部品などに幅広く用いられています。
イオントラップの特徴として、孤立系の理想的な実現を目指せるという点は重要です。荷電粒子の長時間の空間固定やコヒーレンス時間の長期化といった特性もあり、それらの特徴を踏まえて原子時計や量子コンピュータなどの開発も期待されています。
またイオントラップはレーザー冷却を用いて極低温の状態まで冷却することが可能です。環境変化によってノイズによる干渉を避けることが可能であり、安定した状態のイオンを量子ビットとして活用することで、超伝導方式に頼らない量子コンピュータの実現などを叶えられると期待されています。
今後の発展と応用が期待されているイオントラップですが、理想的な孤立系を獲得するメリットは、一方で量子インターフェースとして他の物理系とイオンの結合を困難にしています。
イオントラップの技術的な課題を解決するため、レーザー光のような光を使ってイオントラップ内のイオン同士を連結する技術研究なども進められています。
UV、グリーン、1μmの3波長を自動切り替え、パルス幅は340fsから10psまで可変。各種材料に合ったレーザー光の選択&適した非熱加工が行えます。
20KWの高出力で20,000㎜/minを超える高速切断が可能、プラズマを上回る切断速度を実現。40㎜までの厚板切断に対応しています。
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