2D加工に奥行きがプラスされた加工法で、XYZ方向に動くことができるため、複雑な立体形状の部品でも高精度なレーザー切断・穴あけ加工を行えるのが特徴です。3D加工(3次元レーザー加工)は主にパイプ加工に用いられることから、パイプレーザー加工とも呼ばれます。
3D加工を使えば曲げ部品やハイドロフォーム、深絞り、ダイカスト・フラット・スタンプなど幅広い形状のパイプを切断することが可能。金型を製作する必要がないので、多品種少量の製品加工や試作加工にも適している加工法です。
3D加工は金型を製作せずに1つの治具で複雑な形状の部品を切断できるため、金型を製作する時間やコストを削減することが可能。多品種少量の量産製品でも、短納期での加工を実現できます。また、切断や穴あけ、切削などの複数工程を連続して行えるほか、穴の位置や径の調整、トリムラインの変更にスピーディーに対応できるのも3D加工の強みです。
複雑な形状の加工を高精度で行えることで、次工程での溶接や組み付けにかかる時間の短縮に貢献できるというメリットもあります。また、レーザーによる非接触での加工のため、刃物の消耗による不良品も発生しません。
3D加工を含むレーザー加工は効率的に加工できる一方で、工作物を融解しながら加工を行うため、大量生産向きのプレス加工などの加工方法に比べて加工速度が遅いのが大きなデメリットです。また、レーザー光の熱による変色が少なからず発生するので、変色が気になる場合は加工後に研磨や表面処理といった工程が必要になります。
そのほか、レーザーの焦点速度には限界があるため、厚い素材の加工には向いていないというデメリットも。さらにレーザーカット加工には多くのエネルギーを使用するので、ほかの工作機械に比べてランニングコストが高額になる傾向にあります。
3D加工機がXYZ方向に動けるのに対し、2次元レーザー加工機が動けるのはXY方向のみです。そのため、板金をはじめとする平面的な材料が2次元レーザー加工の対象になります。板金で立体物を製作したい場合は、2次元レーザー加工後に曲げ加工などを行うのが一般的です。
プレス加工は、上下に動いて加工物を挟みこみ、切断や穴あけを行う加工法です。パイプの上面や下面に加工を行うことはできても、同時に側面への加工を行うのは得意としていません。プレス加工で側面への加工を行うのであれば、上面・下面の加工をしてから側面に加工をすることになります。
リアフレーム部品をはじめとするパイプ材への加工は、金型を製作してプレス加工で量産するのが一般的です。3D加工なら金型製作のコストがかからず、上面・外面・側面への同時加工が可能。それにより、リードタイムの短縮に貢献できるメリットがあります。
L型形状の角部に切り欠き加工(穴加工)を施したい場合、一般的に板金で曲げ加工を行います。ただ、板金だと材料の大きさが限られていて、さらに反りも起こりやすいので、長尺の製品を製作するのには適していません。
板金の代わりにLアングルを使えば、長尺の製品でも強度を維持しながら切り欠き加工を行うことは可能。ただし、プレス加工での角部への加工は、難易度の高い作業になります。3D加工なら、プログラムに入力した自動工程によって高精度の加工を容易に行え、Lアングル角部への穴加工も可能です。
パイプ加工はプレス加工で行うのが一般的ですが、異形管の場合はパイプがつぶれてしまうので、プレス加工での製作には適していません。3D加工なら非接触で切断や穴あけができるため、パイプをつぶすことなく異形管の製作が可能です。
UV、グリーン、1μmの3波長を自動切り替え、パルス幅は340fsから10psまで可変。各種材料に合ったレーザー光の選択&適した非熱加工が行えます。
20KWの高出力で20,000㎜/minを超える高速切断が可能、プラズマを上回る切断速度を実現。40㎜までの厚板切断に対応しています。
木材・アクリルはもちろん、紙、樹脂、革まで幅広い対象物に刻印・切断が可能。つまようじほどの細かな対象物にも微細な処理を施すことができます。