このページでは、レーザー加工機の導入を検討する上で知っておくべき用語として、「液体レーザー(色素レーザー)」について解説しています。様々な分野で利用される液体レーザー(色素レーザー)を理解するための参考としてご活用ください。
液体レーザーとは、文字通りレーザー発振媒質として液体を利用したレーザーです。使用する媒質の特性によって「有機キレート化合物レーザー」、「無機レーザー」、そして「有機色素レーザー」の3種類に大別されています。
ただし、安全性や実用性といった点を考慮して、一般的に利用されているものは「有機色素レーザー」となります。
色素レーザーとは、有機溶剤に色素粉末を溶かして発振媒質にする液体レーザーです。
色の変化とは即ち可視光の波長が変化することであり、色素は使用する材料を変えることで幅広く調整できるため、多彩なカラー(波長)でレーザー発振を実現できることが特徴です。つまり、色素レーザーとは波長可変レーザーとして用いられる点が特徴となっています。
多種多様な分野や目的に利用できるレーザーである反面、媒質の寿命が短く、出力が制限されるといったデメリットもあります。
色素レーザーは媒質とする色素を変えることでレーザーの波長を調整できるため、様々な目的や用途に合わせて使い分けられることが強みです。
腫瘍組織へレーザーを照射して、そのエネルギーで癌細胞を攻撃する癌治療が存在します。色素レーザーは癌細胞へ吸収されやすい波長を設定できるため、癌のレーザー治療において利用されています。
レーザーの波長を調整することで、人体に悪影響を与えないよう配慮しつつ、赤ら顔の治療など任意の目的に対して効果的なレーザー治療を行うことが可能です。
様々な色素を使って可視域をまとめてカバーできるため、分光分析や分光学といった分野にも利用されます。
任意の色素を使うことで幅広い可視域(波長)をカバーできる色素レーザーですが、作成される媒質は寿命が短く、定期的に交換しなければなりません。また、レーザーの出力が制限されるため、高出力のレーザー加工を求める場合は適応しない可能性があります。
なお、色を再現する物質がRoHS規制で制限されることもあり、特定の製品が製造中止になる恐れもあるでしょう。
UV、グリーン、1μmの3波長を自動切り替え、パルス幅は340fsから10psまで可変。各種材料に合ったレーザー光の選択&適した非熱加工が行えます。
20KWの高出力で20,000㎜/minを超える高速切断が可能、プラズマを上回る切断速度を実現。40㎜までの厚板切断に対応しています。
木材・アクリルはもちろん、紙、樹脂、革まで幅広い対象物に刻印・切断が可能。つまようじほどの細かな対象物にも微細な処理を施すことができます。