レーザー加工では、材料を狙いどおりの品質で切断・穴あけ・加工するために、レーザーの設定を適切に整える必要があります。レーザー出力やアシストガスの種類、加工速度、焦点位置などは、材料によって適正値が大きく異なるため、実際の加工を行いながら最適条件を検証する工程が欠かせません。このように、加工品質が最も安定し、かつ効率良く仕上がる加工条件を導き出す作業を「条件出し」といいます。
条件出しは、製品品質の安定化、生産効率の向上、装置の長寿命化に直結する重要なプロセスであり、レーザー加工を行う現場では必須の作業です。特に多品種少量生産や新規材料の加工では、条件出しの精度が仕上がりを大きく左右します。
レーザー加工で設定すべき代表的な条件には、以下の4つがあります。
これらの条件は単独で決められるものではなく、材料特性や板厚、加工形状などに応じて複合的に調整されます。たとえばステンレスを高品質で切りたい場合、窒素ガスと最適なパワー・フォーカス位置を組み合わせる必要があります。
適切な加工条件を判断する際は、切断後の仕上がりを観察します。レーザー切断では、断面に「ドラグライン」と呼ばれる縦方向の細い線ができます。このドラグラインが以下のような状態であれば、良好な条件と判断できます。
一方で、筋が荒れている、斜めに揃っていない、裏面に未切断があるなどの場合は、出力過多・不足、焦点ズレ、ガス圧不足などの可能性があり、再度条件を調整する必要があります。
レーザー加工はさまざまな材質を切断できる汎用性がありますが、最適条件は材質ごとに大きく異なります。材質の熱伝導率・反射率・溶融点・厚さに応じて、レーザーの設定を細かく変える必要があります。
このように、材質に応じた条件出しを行うことで、加工品質を安定させることができ、加工スピードの最適化や不良率の低減にもつながります。
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レーザー加工機はその種類によって素材の向き・不向きがあります。
ここでは少量生産を行う企業に向け、加工したい素材別におすすめのレーザー加工機をご紹介します。
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