このページでは、アングルの種類や加工方法、レーザー加工でアングルを加工する際の注意点などを解説しています。レーザー加工機の導入や業者への依頼を検討している方は、参考にしてください。
鋼板をL字に成形した鋼材のことをアングルと言います。形状は両辺の長さが等しい「等辺山形鋼」と、両辺の長さが異なっている「不等辺山形鋼」の2種類です。
アングル材は強度が高く、歪みも小さいのが特徴。重量物を支える架台やフレームといった建築物に利用されます。
アングル材はあらかじめL形に整えられている規格品です。板金から加工して製作する工程を省けるため、コストダウンや工期短縮が期待できます。しかしほとんど流通されていないアングル材の使用や穴あけ加工のような複雑な機械加工・追加工が必要な場合は、かえってコストがかかることもあるでしょう。仕上がりに必要な性能・用途などから、材料と加工方法を選定してください。
アングルの加工方法は機械加工が一般的です。せん断することで切断や穴あけなどの加工を施します。一定の長さに調整したり、ボルトやナットを使うための穴を開けたりといった加工はプレスを用いるのが主流です。切断だけの場合バンドソーやシャーリングが用いられます。
プレスは金型さえあれば短時間での加工が実現できますが、バリ・カエリが発生しやすいため注意しましょう。
アングルに切断したり穴あけ加工を施したりする場合、レーザー光を利用するレーザー加工も有効です。
アングルはその優れた強度から、加工機と機材が触れる接触型の加工法では加工機へのダメージや負担が避けられません。しかしレーザー加工は非接触型のため、加工機の損耗や工具の摩耗を防いで、トータルコストを抑えられます。またパーティクルの発生を防げるため、品質やメンテナンスの向上なども見込めるでしょう。
その他のプレスと違い、金型を用意する手間が省けることもメリットとしてあげられます。
鋼材の中でもSS400は流通性の高い材質です。主にアングルの鉄の材質として利用されています。
鉄を使ったアングルのメリットは、ステンレスやアルミを使ったアングルよりもコストを抑えやすく、用途も幅広いため利用しやすいことです。炭素含有量が少なく、熱による強度の変化を抑えられます。
一方で錆びやすい点がデメリットです。耐食性や耐候性を高めるためには、ニッケルめっきやクロムめっきなどの表面加工を施さなければなりません。
溶接加工については、部材の厚みが50mm以下の場合において溶接性があると考えられています。
鉄をベースに特定の金属を添加することで、耐食性やデザイン性を高めている合金です。ステンレス製のアングルの素材としては、SUS304といったステンレス材が主に利用されています。
ステンレスは通常の鉄よりも錆びにくく、素材の表面も光沢を持っていて美しい点が特徴です。機械加工や溶接加工との相性も良く、幅広い目的で利用されています。
ただしステンレスは金属表面の反射率が高いため、レーザー加工を行う際には専用のノウハウが必要です。またコスト面では鉄材よりもステンレス材の方が高くなりやすいでしょう。
アングルの素材としてアルミ(アルミニウム)が利用されることもあります。
アルミは鉄よりも耐食性や表面の美しさに優れているうえに、鉄やステンレスよりも軽量です。そのためアルミ製アングルは強度と軽量性を両立させたい建築物や構造体などに利用されます。一方でアルミはステンレスより柔らかく、表面に傷が付きやすい点がデメリットです。アルミ製のアングルは「R付き」と「R無し」の2種類に分類されます。「R付き」はL字部分の内側が丸みを帯びていて、「R無し」はL字部分の内側が角ばったアングルです。アングルに触れる機会が多い場合は、R付きを選んだ方が手を切るリスクを抑えられて良いでしょう。
アルミ製のアングルで一般的に使用される材質はA6063です。A6063は優れた押し出し性を備えており、アルミのチャンネルやパイプなどにも使用されます。
UV、グリーン、1μmの3波長を自動切り替え、パルス幅は340fsから10psまで可変。各種材料に合ったレーザー光の選択&適した非熱加工が行えます。
20KWの高出力で20,000㎜/minを超える高速切断が可能、プラズマを上回る切断速度を実現。40㎜までの厚板切断に対応しています。
木材・アクリルはもちろん、紙、樹脂、革まで幅広い対象物に刻印・切断が可能。つまようじほどの細かな対象物にも微細な処理を施すことができます。