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鉄のレーザー加工について

このページでは、鉄をレーザー加工する際の加工法や特徴、レーザー加工に適した鉄素材の種類などについて解説しています。レーザー加工を加工業者へ依頼する際に、あらかじめ把握しておくべきポイントとして理解しておきましょう。

レーザー加工における鉄の特徴

鉄はものづくり業界において最も一般的とされる金属素材の1つであり、レーザー加工においてもしばしば素材として選択される金属の1種です。また、レーザー加工には絞り加工や溶接加工、マーキング加工など様々なものが存在しますが、レーザー加工において鉄が最も利用されるのは「レーザーカット(切断)」であることも重要です。

鉄へのレーザー加工に用いられる加工機には複数の種類があり、大きく分けてCO2レーザー加工機、YAGレーザー加工機、そしてファイバーレーザー加工機の3つになります。

レーザー切断などのレーザー加工において鉄は有用な金属素材ですが、一方でレーザーの熱による影響もあり、理想通りのレーザー加工やレーザー切断を実現するためにはあらかじめ注意しておくべき点が少なくないことも覚えておきましょう。

レーザーで切断できる鉄の板厚

レーザー加工機によって切断できる鉄の条件には、素材として使われる鉄板の厚みがあります。ここではレーザー加工機ごとの鉄板の厚みについて解説しています。

CO2レーザー加工機

CO2レーザー加工機は、文字通りCO2(二酸化炭素)を利用したレーザー加工機です。CO2レーザー加工機はレーザー加工を取り扱っている業者に広く使われており、鉄板を切断する際にも加工機として使われることが多くなっています。

CO2レーザー加工機で切断できる鉄板の厚さは一般的に「0.1~9mm」程度とされており、薄い板から比較的厚めの板まで利用幅が広いことも特徴です。また、加工機として普及しているため、業者の選択肢が多いことも重要です。

YAGレーザー加工機

YAGレーザー加工機は、「Yttrium(イットリウム)」・「Aluminum(アルミニウム)」・「Garnet(ガーネット)」の3つの元素の頭文字が名前の由来となっている加工機であり、レーザーの媒質としてそれらの固体が使用されています。

YAGレーザーの特徴として、細く、高出力のレーザーを発することが挙げられ、薄い鉄板でも滑らかに切断することができます。対応厚は「0.05~10mm」程度です。

ファイバーレーザー加工機

媒体として光ファイバーを活用した固体レーザーがファイバーレーザー加工機です。

ファイバーレーザー加工機は焦点設計がとても小さく調整されており、高出力のレーザーによって分厚い鉄板でも切断できることが特徴となります。

ファイバーレーザー加工機で切断可能な鉄板の厚みは「0.1~20mm」程度とされており、他の2種類に比較して最も厚い板を切断できることがポイントです。

レーザー加工できる主な鉄の種類

SS400 一般構造用圧延鋼材

SS400(一般構造用圧延鋼材)は熱間圧延した板厚6mm以上の鉄材であり、その名の通り一般構造用の鉄鋼材として普及している金属素材です。社会的に流通量が多く、鉄鋼材料として一般的なため、在庫の確保がしやすく取り扱い業者が少なくないことも特徴となります。

後述するSPCCと比較して、板厚精度や表面粗度といった面でやや劣ることが重要です。

定尺としての規格は「3×6(サブロク:914mm×1,829mm)」と「4×8(シハチ:1,219mm×2,438mm)」となります。

SPCC 冷間圧延鋼板

SPCC(冷間圧延鋼板)は熱延コイルの表面スケールを綺麗に除去して仕上げた鋼板であり、板厚精度がSS400と比較して高いことが特徴です。製造法としては常温で均一に、薄く延ばしていることが挙げられ、板厚は「3.2mm以下」となります。

鉄材の中でも安価で加工しやすい素材の1つであり、家電業界や自動車業界において使われており、溶接加工や塗装などに適していることもポイントです。

SPCCが対応している定尺は「3×6」と「4×8」となっています。

SECC 電気亜鉛メッキ鋼板

SECC(電気亜鉛メッキ鋼板)は、業界によって「ボンデ鋼板」と呼ばれることもある鉄材です。定尺は「3×6」と「4×8」となります。

電気亜鉛メッキ加工によって表面処理がなされている鉄材であり、表面処理はリン酸塩皮膜処理と呼ばれることもあります。

塗装や溶接といった加工に適性のある鉄材であり、建築業界や自動車業界、家電業界など様々な業種・業界において利用されることのある金属素材です。

SGCC 溶融亜鉛メッキ鋼板

SGCC(溶融亜鉛メッキ鋼板)は、表面処理加工として鉄板の両面に均等な厚みの溶融亜鉛メッキ加工を施した処理鋼板です。

溶融亜鉛メッキ鋼板の主な特徴は、表面のメッキ層に厚みがあるため、耐蝕性に優れているということ、そして表面処理加工が行われているので防錆処理や塗装前処理といった工程を省略しやすいことになります。作業工程を省略できるため環境対策として利便性があることも特徴です。定尺は「3×6」と「4×8」です。

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